2010年もっとも多くご注文いただいた書体は?

  新年あけましておめでとうございます。

  2010年の一年間にいただいた多くのご注文に感謝しつつ、
  商品別の人気書体をご紹介いたしましょう。
  (太字・細字は合算してあります。)

  【男性用実印】

  1位:流印体(永田 皐月) 43%

  2位:吉印体(小林 董洋) 33%

  3位:筆印体(永田 皐月) 12%

  4位:密印体(小林 董洋) 9%

  5位:優印体(永田 皐月) 3%

  6位:星印体(小林 董洋) 0%


  【女性用実印】

  1位:流印体(永田 皐月) 43%

  2位:吉印体(小林 董洋) 17%

  3位:密印体(小林 董洋) 13%

  4位:星印体(小林 董洋) 11%

  4位:筆印体(永田 皐月) 10%

  6位:優印体(永田 皐月) 6%


  男女問わず流印体(永田 皐月)が多数を占め、
  吉印体(小林 董洋)がそれに続いています。

  この上位2書体は従来の印鑑書体に近いもので
  比較的多数のお客様が、
  どちらかというとオーソドックなスタイルを
  お好みの傾向にあることが見て取れます。

  その中で特筆すべきは、女性用において
  星印体(小林 董洋)が11%と健闘?している点です。
  お生まれの星座を配置するという前例のない書体が、
  女性のロマンチシズムを刺激するのでしょうか。

  -----------------------------------------------------------

  【男性用銀行印】

  1位:吉印体(小林 董洋) 36%

  2位:星印体(小林 董洋) 20%

  3位:密印体(小林 董洋) 15%

  4位:流印体(永田 皐月) 11%

  5位:筆印体(永田 皐月) 10%

  6位:優印体(永田 皐月) 8%


  【女性用銀行印】

  1位:筆印体(永田 皐月) 34%

  2位:流印体(永田 皐月) 17%

  3位:優印体(永田 皐月) 16%

  4位:吉印体(小林 董洋) 14%

  5位:星印体(小林 董洋) 11%

  6位:密印体(小林 董洋) 8%


  これはまた興味深い結果が出たものです。
  男性用で小林 董洋が上位を独占したかと思えば、
  女性用では逆に永田 皐月が1・2・3フィニッシュです。

  男性用実印では受注ゼロだった星印体(小林 董洋)が
  銀行印で2位に食い込んできたという事実は、
  「銀行印はとにかく偽造されにくいものを」という
  男性の現実的な判断の結果が現れているのでしょうか。

  -----------------------------------------------------------

  【男性用認印】

  1位:吉印体(小林 董洋) 27%

  2位:密印体(小林 董洋) 21%

  3位:流印体(永田 皐月) 19%

  4位:優印体(永田 皐月) 17%

  5位:筆印体(永田 皐月) 10%

  6位:星印体(小林 董洋) 6%


  【女性用認印】

  1位:筆印体(永田 皐月) 28%

  2位:流印体(永田 皐月) 25%

  3位:優印体(永田 皐月) 19%

  4位:吉印体(小林 董洋) 12%

  5位:密印体(小林 董洋) 9%

  6位:星印体(小林 董洋) 7%


  認印は男性・女性とも受注割合が拮抗していますが、
  全体的な傾向としては、男性は小林 董洋の精緻な作風を好み、
  逆に女性は永田 皐月独特の柔和な書体に惹かれる、
  ということになりましょうか。

  -----------------------------------------------------------

  さて、以上各商品における1%を1ポイントに換算した結果、
  総合順位は次の通りとなりました。

  1位:流印体(永田 皐月) 158ポイント

  2位:吉印体(小林 董洋) 139ポイント

  3位:筆印体(永田 皐月) 104ポイント

  4位:密印体(小林 董洋) 75ポイント

  5位:優印体(永田 皐月) 69ポイント

  6位:星印体(小林 董洋) 55ポイント

  というわけで、2010年度の総合1位は、流印体(永田 皐月)に決定!

  …といっても、トロフィーも賞金も出ませんが(笑)。

  さて2011年度はどうなるでしょうか。
  流印体(永田 皐月)の連覇なるか、
  それとも昨年2位の吉印体(小林 董洋)がそれを阻むか、
  あるいはそれら以外の書体が浮上してくるのか?

  …以上は特に意味もなく、ただ単に集計してみただけです。
  順位に惑わされず、お好きな書体をお選びの上、ご注文ください。
  (だったらこんなこと書くなっつーの)

  この正月の間も、
  永田 皐月・小林 董洋ともに愛用の印刀を研ぎ澄ませて
  皆様からのご注文をお待ち申し上げております。

  永田 皐月・小林 董洋
 

太字か細字か

  「流印体で注文しようと思っていますが、太字か細字かで悩んでいます」

  このようなお問合せもよくいただきます。

  優印体と星印体以外の書体では、太字・細字の2パターンをご用意しております。
  文字と円枠とは対比の関係にありますから、
  太字の場合は円枠を細く、細字の場合は円枠を太くします。

  太字で円枠を太くしてしまうと、全体的にボッテリとしたイメージになりますし、
  また細字で円枠まで細くすると、なんとなく貧弱で頼りなげな印象を与えます。
  つまり、円枠を細くすることで文字の太さを、逆に円枠を太くすることで文字の細さを、
  それぞれ、よりいっそう際立たせているわけです。
  これが文字と円枠の対比の関係ですね。

  
  さて、そこで太字にすべきか細字すべきかというご相談ですが、
  ある2点についてご承知いただければ、
  お好みでお選びいただいて何ら問題ございません。

  その、ある2点とは何か。
  まず1点は「印鑑の落下・衝突による円枠の欠損リスク」です。

  ■印鑑ケースを垂直に立てて開ける
  ■捺印後即ケースにしまわず机上に出しておく

  そんなちょっとしたことで印鑑を床に落としてしまう。
  その床が運悪く硬い素材であれば…、
  残念ながら円枠が欠けてしまっても後の祭りとなります。

  これが、円枠が太く、なおかつ水牛や象牙といった硬質印材であれば
  欠損リスクはグンと低くなります。

  しかしこれはあくまで「起こりうるリスク」であって、
  必ずしも落下=欠損発生というわけではありません。

  ■印鑑ケースは水平にして開けて、注意深く取り出す
  ■印鑑はしっかりと持って朱肉吸着→捺印する
  ■捺印終了後は速やかにケースに格納、ケースは水平にして閉じる


  そういった注意深い捺印行動を取っていただければ
  落下・衝突のリスクはほぼ100%回避できるでしょう。


  次に残る1点です。

  新聞などでよく目にする印鑑の通販広告。
  そこにあるのは極太文字の印鑑ばかりです。
  皆様も一度はご覧になったことがあるかと存じます。

  そのような印鑑を見慣れている方にとって、
  細い文字の印鑑は「貧弱」と映るかもしれません。

  しかし、ここに大きな錯覚が潜んでいるのです。

  太字の印鑑は
  「文字を太く彫り出す」のではなく、
  あくまでも「文字を太く彫り残した」結果です。

  「文字を太く彫り残す」ということは、逆に言えば
  「文字以外の部分を少し彫る」ということに他なりません。

  一方、細字の印鑑はというと、
  「文字以外の部分をたくさん彫り、
  ギリギリまで細心の注意を払って細い文字を彫り残す」
という
  極度に緊張を強いられる彫刻作業によって、ようやく完成を見るわけです。

  もしあなたが印鑑職人だったら、どちらを好みますか?
  趣味ではなく、仕事として考えたとき、
  太字と細字、どちらの印鑑を彫った方が楽か、もうおわかりですね。

  美印工房の印鑑は、太字とはいえ、他店のそれと比べるとかなり細身です。
  それは、ボッテリとした太い線を彫り残すことを良しとしていないからです。

  (密印体太字は「文字以外の部分を少し彫る」ことで成立していますが、
  こちらは逆に、文字以外の彫るべき部分が極端に狭く、
  そのスペースだけを確実に彫り進めていくのにも、精緻な技術が要求されます)

  長々と書いてしまいましたが、要するに
  「ギリギリの細い線を彫り残す細字の方が、太字に比べると骨が折れる」
  ということです。

  以上2点をお心にお留め置きいただいた上で、
  ごゆっくりご検討の上、お好みの書体をお選びいただければ幸いです。


                                   店長敬白


  追伸:
  では美印工房のオリジナル書体の中でもっとも骨が折れるのはどれか?
  ズバリ、星印体です。
  ただでさえ極細の線を湾曲して彫り残すのが大変なのに、
  その上に誕生星座のプロッティングです。
  ご注文をいただくたびに、担当・小林 董洋は内心、頭を抱えるそうです。
  われながら何と手間のかかる書体を思いついてしまったものか、と。

«  | ホーム |  »

プロフィール

Author:美印工房 店長です。
ご注文を検討中のお客様に
最新の情報をお届けする、
店長の不定期更新ブログです。
ご参考になれば幸いです。

カテゴリ

書体について (2)
印稿について (1)
印材について (3)
発送について (2)
印鑑偽造について (3)
印鑑職人の横顔 (2)
製作現場から (11)
姉妹サイト (2)
メンテナンス (1)
未分類 (0)

検索フォーム

リンク

このブログをリンクに追加する

QRコード

QR